EUの消費者当局、ゲーム会社9社のゲーム内通貨の販売方法を問題視
EUの消費者保護協力ネットワーク(CPC)が、ライアットゲームズ、ユービーアイソフト、Mojangなどゲーム会社9社に対し、ゲーム内仮想通貨の販売慣行をめぐる共同措置を始めました。対象はVALORANT、マインクラフト、キャンディークラッシュ・サーガなど9タイトルで、懸念が解消されなければ各国当局が執行措置に踏み切る可能性があります。

欧州連合(EU)の消費者当局が、ゲーム内で販売される仮想通貨を正式に問題視しました。EUの消費者保護協力ネットワーク(CPC)は、欧州委員会の調整のもと、ゲーム会社9社を対象にEUレベルの共同措置を始めたと発表しました[1]。対象にはライアットゲームズ、ユービーアイソフト、マインクラフトを開発するMojang、キャンディークラッシュ・サーガを手がけるKingが含まれています[1]。この記事は2026年10月12日時点の情報です。
9社と9タイトル
欧州委員会が挙げた会社は、Crytek、InnoGames、King.com、Mojang、Plarium Europe、PLR Worldwide Sales、Riot Games、Supercell、Ubisoft EMEAの9社です。対象タイトルは、キャンディークラッシュ・サーガ、クラッシュ・オブ・クラン、Forge of Empires、フォーオナー、ガーデンスケイプ、Hunt: Showdown 1896、Mech Arena、マインクラフト、VALORANTです[1]。
当局は、これらの会社による仮想通貨の扱いがEUの消費者法に反するおそれがあるとみて、各社と個別に対話を始めました。会社側が当局の懸念に応えられない場合、各国当局が執行措置を取る可能性があると欧州委員会は説明しています[1]。同じページには、ゲーム分野の消費者保護を強める CPCネットワークの共同声明が2026年9月30日付で掲載されています[1]。
当局が問題にしている点
今回の措置は、CPCネットワークが2025年3月21日にまとめた「ゲーム内仮想通貨に関する基本原則」を受けたものです[1]。原則の柱は4つあります。価格と契約前の情報を明確に示すこと、デジタルコンテンツの実際の費用を隠したり仮想通貨の購入を強いたりしないこと、撤回権を尊重すること、子どもなど弱い立場の消費者に配慮することです[1]。欧州委員会は、原則の公表後に業界と話し合ったものの満足できる解決策が出なかったため、共同措置で対応することになったとしています[1]。
アイルランドの競争・消費者保護委員会(CCPC)は、調べる項目をより具体的に公表しました。ゲーム内購入や仮想通貨の実際の金額がすぐ分かるか、通貨を挟むことで価格が分かりにくくなっていないか、ゲームを進めるために仮想通貨を過剰に買うよう迫られていないかを確認します。使っていない仮想通貨を含め、14日以内に契約を撤回できる権利を知らせているかも対象です[2]。
アクティビジョン・ブリザードは別件
マイクロソフト傘下のアクティビジョン・ブリザードは、今回の9社とは別です。CPCネットワークは2026年初め、Call of Duty MobileとDiablo Immortalをめぐって別の共同措置を始めました。仮想通貨の販売に加え、個人データの収集、依存を招きかねない設計、初期設定のペアレンタルコントロール、子どもへの直接的な購入の呼びかけ、契約前情報の不足、アカウントの一方的な停止まで調べており、この措置は現在も続いています[1]。
今回の手続きはEUの消費者法に照らしたものなので、同じタイトルの日本向けサービスにそのまま適用されるわけではありません。10月12日時点で、欧州委員会のページには各社の回答や販売方法の変更は載っていません。対象タイトルを遊んでいるなら、ストアの通貨パックの横に実際の金額が表示されるようになるか、使い残した通貨の返金案内が変わるかを見ておくとよいでしょう。
出典
[1] European Commission. Social media, online games and search engines. CPC共同措置の案内、共同声明は2026年9月30日付。
[2] Competition and Consumer Protection Commission. CCPC and EU consumer authorities launch joint actions into online gaming practices. 2026年10月1日。
スクリーンショット
画像: Mojang Studios 公式素材
出典: 欧州委員会 ↗



