クッキーラン:クランブル, 放置RPG

編成とログインと日課ダンジョン、クッキーラン:クランブルで人が触るのはこの三つだけです

デブシスターズが2026年7月30日に世界同時配信した放置RPGです。クッキーが最大12体、勝手に戦います。人がやることは編成を組む、放置報酬を受け取る、日課ダンジョンを回るの三つだけ。韓国では配信初日にApp Store売上3位、その後1位まで上がり、3週間後の8月23日には9位まで下がっています。

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夜の製菓工房の厨房で、焼き上がったばかりの天板から湯気が上がり、オーブンの明かりを背にエプロン姿の人物が腕を組んで見下ろしているイラスト

「放っておいても」はどこまで本当か

日本のApp Storeでのタイトルは「クッキーラン:クランブル - 放置系RPG」、紹介文の一行目は「放っておいてもクッキーたちは勝手に絶賛成長中!」です。この手のコピーは普通いくらか割り引いて読むものですが、この作品に関してはほぼ仕様書の通りです。

戦闘に手は入りません。クッキーが最大12体まで同じ画面に並び、勝手にステージを進み、勝つか負けるかを決めます。見ていてもアプリを閉じていても結果は変わりません。配信時点で実装されているのはクッキー69種とペット54種で、ペットは戦闘に直接参加せず支援効果だけをかけます。

開発はデブシスターズの社内組織スタジオキングダムです。2026年7月30日に韓国と海外へ同日配信され、事前登録は200万人、配信4日で累計ユーザー100万人を超えました。

プレイヤーに残された三つの仕事

一つ目は編成です。クッキーにはそれぞれ「誰に与えるか」と「誰から受けるか」が決まったシナジーがあり、火力を任せる一体を先に決めて、そのクッキーにシナジーを与える側で周りを埋めていきます。タンクとヒーラーで生存を支え、アタッカーがまとめて薙ぐ、という組み方はこのジャンルの基本形です。ここだけは頭を使いますし、実際よく出来ています。戦闘というよりデッキ構築に近い作業です。

二つ目はログインです。アプリを閉じている間に貯まった資源を一度に受け取ります。効率はクリア済みの最高ステージに連動するので、序盤に進めておくこと自体が収入を上げる行為になります。三つ目が日課ダンジョンで、ゴールド用と育成素材用に分かれ、それぞれ一日の入場回数が決まっています。

三つ全部やって5分から10分です。良く言えば時間をほとんど取りません。悪く言えばやることがありません。この作品への評価は、その二行のあいだのどこかに落ち着きます。

三日目の夜に起きること

最初の三日はよく出来ています。チュートリアルが短く、ステージがどんどん割れ、引くたびに見たことのないクッキーが出てきます。69種を最初から開放している効果がここに出ます。組み合わせを変えると止まっていたステージが抜け、抜けると放置収入が上がり、上がるとまた進む。この循環が回っているあいだは素直に面白いです。

三日目あたりでステージが止まり始めます。そこからの選択肢は二つに絞られます。待つか、買うか。放置報酬は時間に比例するので待てばいつか越えられますし、急ぐならダンジョンの入場券が売られています。ジャンルの仕組みそのものなので欠陥とは言いにくいのですが、三日目の夜に画面を見ながら「自分はさっきから何も押していないな」と気づく人は確実にいて、その人はその週のうちにアプリを消します。

広告を消すのに800円

支払いの窓口は二つ、クッキーとペットのガチャ、そして便利さを売るパックです。この作品の性格は後者のほうによく出ます。

2026年8月23日時点で日本のApp Storeに並んでいるのは、「広告非表示シュガーコーティングメンバーシップ」800円、「クランブルパスシーズン1」800円、「UNIQUE装備3種パック」650円、「ウェルカムパック」650円、「EPIC装備HOT DEALパック」160円、「オーブン放浪者クッキー歓迎パック」1,200円、「ウィンドアーチャークッキー獲得パック」1,800円といったところです。韓国のGoogle Playの表示では課金額の幅が1点あたり1,500ウォンから139,000ウォンなので、店頭に最初に出てくる価格の上にもう何段かあります。

広告非表示の商品が別売りということは、買わなければ広告が出るということです。日課ダンジョンの入場券が商品になっているということは、進行の上限がそのまま棚に並んでいるということです。放置ゲーで金を払う理由は結局「時間を前倒しする」の一つしかないので、せっかちな人ほど早く払います。

学生の現実的な上限は広告非表示の800円、パスまで足して月1,600円あたりでしょう。その先は「三週間待たずに今そのクッキーが欲しい」という買い物になります。排出確率の表は公式のサポートページに掲載されているので、最初の課金の前に一度開いておくといいです。

初日の売上の半分は韓国の外から、そして3週間

デブシスターズが配信初日の実績として挙げたのは、韓国でApp Store人気1位・売上3位、台湾とタイで人気2位、アメリカで8位という数字でした。日本の順位は発表されていません。そして初日の全売上のうち半分ほどが海外で発生したと同社は説明しています。

対応言語は日本語、タイ語、繁体字中国語、英語、韓国語の五つで、初日に成績が出た国とほぼ一致します。台湾ではタイトルからして別物で、「薑餅人放置大戰爭」、直訳すればジンジャーブレッドマン放置大戦争です。セリフより先にシルエットで読めるキャラクターは輸出が安く済む、という話がそのまま数字になっています。韓国のモバイルゲームは海外売上が一つの市場に偏りがちなので、これは珍しい形です。

ただ、その後の三週間はきれいな話ではありません。配信後に韓国のApple・Google Play・ONE storeで人気1位を同時に取り、Appleの売上順位も1位まで行きましたが、8月21日午前のGoogle Play韓国ゲーム売上は14位、同日デブシスターズ株はKOSDAQで8.90%下げて15,140ウォン前後で取引されました。8月23日午前の時点でAppleの韓国ゲーム売上は9位、無料人気は12位です。悪い数字ではありませんが、1位から始まったゲームの三週間目としては下げ足が速いです。会社の上期は売上1,111億ウォンに対し営業損失333億ウォンで、下期の立て直しをこの一本に賭けている状態です。デブシスターズは4週間ごとの定期アップデートでクッキーとペットを増やすと言っていて、このジャンルではその約束を守り続けることがほぼ全てです。

向いているのは、クッキーランのキャラクターが好きで、ゲームに使える時間が一日10分で、スマホの中で何かが動いていると落ち着く人です。向いていないのは、自分の指で戦っている感触が欲しい人と、上手くやったから勝ったという手応えが欲しい人です。この作品には上手い下手がほとんどありません。昨日より数字が大きいかどうかだけがあります。

これから入れるなら、685MBを落として、止まるところまでステージを進めて放置収入を上げ、それからシナジーを見てガチャを回す、という順番です。広告非表示は三日遊んでからで構いません。4週間周期なら最初の大型アップデートは8月末か9月頭です。新規クッキー数種で三週間ぶんの落ち幅を戻せるのかどうかは、そのお知らせが出てから判断するほうが確実です。

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