2,368万台と5,817万本、任天堂が公表した累計は実売ではなく出荷の数字です
任天堂が2026年8月6日の決算説明資料で示したNintendo Switch 2の累計は、6月30日時点でハードウェア2,368万台、ソフトウェア5,817万本です。表の下の注記は、これが任天堂から外部への販売、つまり出荷だと書いています。本体を買うつもりの人には、9月1日に上がった北米と欧州の価格のほうが先に効いてきます。

2,368万台。2026年9月3日の時点で任天堂が公表しているNintendo Switch 2ハードウェアの累計で、ソフトウェアは5,817万本です [1]。集計の基準日は2026年6月30日、この数字を最初に載せた決算説明資料の日付は2026年8月6日です [2]。この表は決算発表に合わせて更新されるので、2か月前の数字でも古い数字ではありません。
Nintendo Switch 2は、テレビにつないでも画面ごと持ち出しても遊べるゲーム機で、Nintendo Switchの後継機です。発売は任天堂の前の会計年度の第1四半期、つまり2025年4月から6月のあいだでした [2]。
表の下に一行だけある注記
任天堂のIR情報にこの表があり、その下に注記が一行付いています。上記の数値は全世界における連結販売数量の累計だ、という意味です [1]。決算説明資料のほうは同じ概念をsell-inと呼び、任天堂グループから外部への販売と定義しています。流通に渡した数量がここに入り、任天堂の直販サイトで消費者が直接買ったぶんとダウンロード版ソフトも一緒に入ります [2]。
ですから2,368万台は、店頭を離れて消費者の手に渡った台数と同じではありません。任天堂は消費者に売れたほうをsell-throughと呼んで分けており、この資料ではグラフだけで扱っています [2]。要約が出回る過程でこの二つはよく混ざりますが、表に載っているのは前者です。
同じ表には旧機種のNintendo Switchも並んでいます。ハードウェア1億5,659万台、ソフトウェア15億6,195万本です [1]。Switch 2が1年あまりで積んだ2,368万台は、その7分の1ほどにあたります。
ハードは3分の1減り、営業利益は2.5倍になりました
2026年4月から6月までの3か月だけを切り出すと、二つの線が分かれます。Switch 2のハードウェアは382万台で前年同期から34.4%減り、ソフトウェアは946万本で9.2%増えました。旧Switchはハードウェアが66万台で31.8%減り、ソフトウェアは3,381万本で38.6%増えています [2]。
ハードが減ったのには比較対象の事情があります。比べている去年の同じ四半期が、Switch 2が発売された四半期でした。任天堂は、発売2年目のハードとして見ればNintendo Switchがたどった普及の軌跡と比べて良いほうだと書いています。日本市場では5月25日に価格改定が実施されましたが、そのあとも本体のsell-throughは堅調だとしています [2]。
売上高は5,178億円で9.5%減り、営業利益は1,425億円で150.5%増えました [2]。増えたほうの理由は資料に書かれています。米国の国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税の還付を受けて約3億米ドルが売上原価から差し引かれ、その関税は製品価格に転嫁せず会社が主に負担していたぶんだ、という説明です [2]。デジタル売上も1,327億円で90.0%増え、ソフトウェア売上の61.5%を占めました [2]。
ソフトを押し上げた名前は別の表にあります。任天堂IRの表記のまま並べると、6月30日時点のSwitch 2ソフトの首位はMario Kart Worldの1,539万本、続いてDonkey Kong Bananzaが478万本、Pokémon Legends: Z-A – Nintendo Switch 2 Editionが399万本、Pokémon Pokopiaが368万本、Kirby Air Ridersが190万本、Super Mario Party Jamboree – Nintendo Switch 2 Editionが115万本です [4]。
北米と欧州の本体価格は9月1日に上がりました
本体を買うかどうかで迷っていたなら、決算の表よりこちらが先です。任天堂は2026年5月8日の告知で、製品とサービスの希望小売価格を改定すると発表しました。告知は価格改定という言い方をしますが、表に並んだ数字はすべて上がっています [3]。
日本は5月25日にすでに実施済みです。Switch 2本体が49,980円から59,980円になり、Nintendo Switch(有機ELモデル)が37,980円から47,980円、Nintendo Switchが32,978円から43,980円、Nintendo Switch Liteが21,978円から29,980円になりました [3]。Nintendo Switch Onlineの利用料も日本では7月1日から上がり、個人プラン12か月が2,400円から3,000円、ファミリープラン12か月が4,500円から5,800円になっています [3]。
北米と欧州は2026年9月1日からです。Switch 2本体は米国で449.99ドルから499.99ドル、カナダで629.99カナダドルから679.99カナダドル、欧州で469.99ユーロから499.99ユーロに上がりました [3]。2026年9月3日の時点で、3地域とも実施済みです。
次の資料が出るまでに埋まっていない欄
今年度通期の見通しは、Switch 2のハードウェアが1,650万台、ソフトウェアが6,000万本です。前者は前年から16.9%減、後者は23.2%増という意味です [2]。第1四半期に382万台を売ったので、残り9か月に1,268万台がかかっています。
その9か月に置かれた自社タイトルも資料に並んでいます。Fire Emblem: Fortune’s Weaveが9月17日、Nintendo Switch Sports Resortが10月22日、The Legend of Zelda: Ocarina of Timeが年内です。2027年の欄にはXenoblade Genesis、Pokémon Winds、Pokémon Wavesが載っています [2]。
数字がいくつか付いてきます。年間プレイユーザー数は1億人を超え、前年の水準を保ちました。Nintendo Switch 2またはNintendo Switchに登録されたニンテンドーアカウントのうち、12か月のあいだにソフトを一度でも起動したものを数えた値で、ニンテンドーeショップのようなサービスだけを使った場合は数に入りません [2]。旧Switch向けのTomodachi Life: Living the Dreamは、2026年8月5日時点で全世界の累計sell-throughが800万本を超えたと任天堂が推定しています [2]。4月1日に世界公開されたThe Super Mario Galaxy Movieは、累計興行収入が10億米ドルを超え、ゲームを原作とする映画では歴代2位だと任天堂は書いています。1位は前作のThe Super Mario Bros. Movieです [2]。
いま決めることは三つです。北米や欧州の窓口で本体を買うつもりだったなら9月1日以降の価格で計算をやり直すこと、日本で買うなら5月25日にすでに上がった価格を確認すること、そしてSwitch 2のソフトを待っているなら9月17日と10月22日を予定に入れることです。
9月1日の値上げのあと、北米と欧州で本体がどう売れたのか。任天堂はそれを書いていません。その答えが載る次の四半期資料の発表日も、2026年9月3日の時点では決まっていません。
出典
[1] Nintendo. Dedicated Video Game Sales Units. 任天堂IR情報、2026年9月3日確認。
[2] Nintendo. Financial Results Explanatory Material: 1st Quarter of Fiscal Year Ending March 2027. 任天堂 決算説明資料PDF、2026年8月6日。
[3] Nintendo. Notice Regarding Price Revisions for Nintendo Products and Services. 任天堂 お知らせ、2026年5月8日。
[4] Nintendo. Top Selling Title Sales Units. 任天堂IR情報、2026年9月3日確認。
スクリーンショット
画像: Nintendo 公式素材
出典: 任天堂 IR情報 ↗



